予測医学:AIを用いた潜在的パターンの発見と治療法開発
個別化医療は、生物医学研究のあり方を根本から変革しつつあります。疾患はもはや単一の病態ではなく、患者ごとに異なる生物学的特徴をもつ個別の状態として理解されるようになりました。その一方で、新しい治療法の開発はこれまで以上に複雑化し、膨大な時間とコストを要しています。
本講演では、大規模言語モデルと生物医学知識グラフを活用し、遺伝子、タンパク質、疾患、薬物など多様な生物学的要素の間に存在するネットワークを解析することで、データ中に潜む新たな関連性を抽出し、未知の病態機序や作用経路の理解を深める試みを紹介します。この研究の中核には、国際的にも独自性の高い、専門家によって整理されたデータ基盤があり、AIを用いて生物学的相互作用の予測、バイオマーカーの同定、潜在的な創薬標的の発見を行うツール群を開発しています。
Prof. Dr. Prof. h.c. Andreas Dengel(ドイツ人工知能研究センター)